Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
What's your favorite color?



「ここがバスルーム。いちおう、1階の人はここを、2階の人は2階にあるバスルームを使うようにしているよ。男女一緒に使うから鍵はきちんと閉めてね」



「そして、1階の一番奥の部屋が共有スペースのリビング、リビングの奥がキッチンになってるよ。冷蔵庫が2つあって、大きい方がみんなの冷蔵庫で、ここに入ってるものは自由に食べたり、飲んだりしてもOKなんだ。小さい方が1階の住人用、個人的なものはこっちを使ってね。あ、名前を書くのがルールだよ」


 
「そしてそして、こちらのドアが裏庭へと繋がっていまーす。ちなみにここはランドリールーム。洗濯機も、乾燥機も1台しかないから、入れっぱなしにしないことが鉄則!裏庭に物干し台があるから、晴れてる日はそっちに干すといいよ」


 
「最後の扉を開くと・・・裏庭が広がってます!あ、そうそう、タバコを吸う場合は基本は外で吸って、オーナーもそうしてるから・・・ってタバコ吸ってる所、見たことないからこの説明はいいかぁって言ってる間に・・・今、ものすごい勢いで突進してきたのが、このシェアハウスの看板犬、ロミだよ。あらあら、ロミってばすっかり馴染んじゃってるし・・・」


 
「後は・・・何か説明しとくことってあったかな・・・」

 

う~んと腕を組んで、考えを巡らせる。




「花っぽ、もう、説明はいいってば。俺、このシェアハウスに何回来てると思ってんの?自分でも数え切れないくらいだよ。どこに何があるとか住人並みに把握してるって」

 
金次くんは鮮やかな緑色の芝の上に座り込むと、じゃれてくるロミに向かって、「よしよし、お前はかわいいなぁ」とブチャイクな顔を両手でぎゅっと包んで撫で撫でしていた。


「だって、こうやってシェアハウスの説明してみたかったんだもん!」

 
あたしはぷぅと頬を膨らませると、ロミに向かって爽やかな笑顔を見せる金次くんの隣にしゃがみ込んだ。



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