Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~


「でしょ?ゴっぽもそう思うでしょ?ここだったら、もし変な人が家の周りをうろついてても、追い払ってくれる人がいるし・・・」

 
金次くんはじっと紅虎に視線を送った。


紅虎は金次くんの視線を無視した。

 
「誰か解らない人が来るよりいいんじゃない?虎ちゃん、金次だったらいい奴だしね」

 
「もっと言ってやってよ、奈々っぽ!」

 
そうして、奈々を味方につけた金次くんが新しいシェアメイトになることが決定した。


 

奈々の門出をみんなで祝い、引越しも金次くんを含む全員が手伝った。


家具が運ばれて、からっぽになった部屋の床を雑巾がけしていると、

 
「私がここ出て、金次が入居したら、花、完璧逆ハーじゃん。羨ましいな、過保護な葵もいないし、選びたい放題だね」

 
と奈々が話しかけてきた。


なっ!?とつい、声を上げ、奈々と向き合う。

 
「な・・・何言ってるの!?選びたい放題って!?女の子ならサンゴちゃんがいるもん」


「ガタイのいい男じゃない、旗から見たら。・・・ってそんな膨れっ面しないでよ。冗談だって、花が虎ちゃんのこと好きなのは解ってるし」

 
「なっ!?」

 
気付かれてたの?


口が開いたまま、何も言えない私の表情を眺めて、奈々はにやりと笑った。


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