Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「だって、花って解りやすいんだも~ん。私が虎ちゃん、虎ちゃんって言うとあからさまに不機嫌になってさ、面白かったなアレは」
「もしかして、反応見て面白がるためにワザとやってたの?」
「あ、バレた?」
ヒドイ!と怒ると奈々は笑い声を上げた。
ごめんって言ってるものの、大爆笑ってどういう事?
何か、前にもこういうことあった気がする。
奈々にとっては私はおもちゃみたいなものなんだろう。
はぁとため息をついて、雑巾がけの作業に戻る。
「ちょっとからかっただけじゃない、そんなにヘコまないでよ」
俯いた私に奈々が焦ったのか声を掛けた。
別にヘコんでるワケじゃないけど・・・草さんに私の気持ちがバレたのは仕方ないことだとしても、奈々にも気付かれてたなんて、やっぱり私って感情が顔に出やすいのかな。
「奈々にもバレてるってことはサンゴちゃんにもバレてるのかなぁ?」
「義男は知らないわよ。今、浮かれちゃってアイツの頭ん中お花畑だからさ。でも、肝心の虎ちゃんは気付いてるかもしれないね。花と話ててぎこちない時あるから」
だって、紅虎にはうっかり口を滑らせて告白しちゃったんだもん!
そこまで奈々に話したら、「何でロミさんへの片思いをようやく諦める決意をした瞬間に告るワケ?バカじゃん?もっと長期戦で行けってつうの!」とづけづけと言われそうなので、うう~と唸りながら掃除に没頭した。