Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
「犬なのに・・・」
「何か言ったか?」
「何でもありません。ロミ、お散歩行くよ!」
ロミと一緒にステップを降り、振り返る。
「紅虎、行って来ます」
新聞の記事を追っていた紅虎がこちらを向いた。
「お前、俺が本名で呼ばれるの嫌いだって聞いてなかったのか?」
「聞いた。でもあたしはあえて、紅虎って呼ぶことにした」
「やめろ」
「紅虎、紅虎、紅虎、紅虎・・・・」
「Piss Off!」
ふざけながら連呼したら、紅虎が嫌そうに何か呟いた。
諦めたのかしっしっと追い払うジェスチャーをする。
「紅虎!」
「Ah?」
「・・・昨日はありがとう。あたしまだまだ子供だ。あたしの考えが未熟だって教えてくれてありがとう」
照れ臭かったけど、このタイミングでお礼を言う。
昨夜、ぼろぼろ泣きながら、悔し~いって言っただけじゃ、本当に子供だ。
自分が反省してるってことを伝えたかった。