Colors of Life ~ドキドキ!ルームシェア~
ファーストフード店を通り過ぎると目の前にバス停がある。
「このバスに乗ると都心まで出られるよ。このバス停を目印にして左に曲がるんだ」
角を曲がると庭付きの家が並ぶ通りに出た。
幼稚園を通り過ぎたところで車が来ないか確認して道を渡った。
柑橘のような爽やかな香りが鼻腔をつく。
「ここだ」
見上げると、お兄ちゃんが振り返った先、今日から住む家がそこにあった。
白いペンキで塗られた柵には手まり状の小さな白い花が咲く垣根が連なっている。
どうやら爽やかな匂いの正体はこの花らしい。
柵と同じように白いペンキで塗られた木の門を開けると、3段の階段があり、テラスがある。
その先に玄関が見える。
テラスの横は車庫になっていて、真っ赤なスポーツカーが覗いていた。
オーナーの車らしい。
家は白い外観の木造2階建て。
どこか外国の家を思い出すような、可愛らしい家だった。
「すごい、素敵!」