恋の境界線
「恋人作ればいいじゃない……いまどきアイドルに恋人がいたって世間は驚かないよ」

「何それ」

 自分でも分からない。
 少し言葉に棘がある。

「俺がそういう存在作って里香は平気なの」
「当たり前でしょ」

 言ったとたん、裕理は私の唇を塞いだ。
 獣みたいに強引に食んでくるその行為に気が遠くなりそうになる。

「やめ……やめて……」
「うるせ……里香は俺だけのものだろ」
「……」


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