嘘、鬼よ。
【12】
――
――――
月が綺麗だ。
これからもこの縁側にすわって、彼らを見ているんだ。
稽古もつけてやればいい。
筋はいいからすぐに追い付かれてしまうだろう。
これからもこの清んだ空気すい、大地に足を踏みしめるんだ。
そう…
「三冷さん…」
「みな、どうして…?」
背後からの声に振り向くとみなが真剣な面持ちで立っている。
「三冷、俺さ三冷のこと大好きだぜ」
平助
「んなもん俺もに決まってるって」
永倉
「あ、台詞とるなよ!
…大好きだぜ、三冷」
「なんやなんや、"男同士"で気持ちわるぅなー
俺は愛してるで三冷」
山崎
「…三冷さん」
山南さん
「……嫌いなわけがない。
お前はいつもふしぎな気を纏っていたな。」
斎藤
「三冷くん…、やはり君は女なんだ。
素晴らしい女なんだね。」
近藤さん…
「………」
みんな…
なんで……?