嘘、鬼よ。
【3】
うーん、手首が痛いなー。
死ぬのはまぁいいとして、痛いのは嫌だ。
あれから、何時間たっただろう。
いや、何日か?
時々、食事のために人がやって来るが、不規則なため、何日たったのかすらわからない。
窓もないから、日が昇っているのか沈んでいるのかもわからないでいる。
今のところ縛られているだけで、なにもされてないが、このあとどうなるかわからないな…。
殺すならサクッとやっていただきたいものだが。
時々、聞こえてくる微かな会話や、食事をもってくるものの話を聞くに、今は文久3年だそう。
文久3年というと、壬生浪士組が新撰組になる年。
ということは、これからなるはず。
明日かもしれないし、数ヶ月先かもしれない…
それに、私は歴史が得意なわけではない。
苦手と言うわけてはないが、新撰組が壬生浪士組が新撰組になった季節までは、わからない。
そもそも、文久3年というのが、西暦だと何年かと言うのも忘れてしまった。
幕末だし、大体140年前から160年前あたりだとおもうのだが…。
あぁ、こうなるのであれば、もう少しきちんと授業に出とくべきであった。
いや、授業にはきちんとでていたのだが!