嘘、鬼よ。
「おいっ!!」
低くてうるさい声に嫌な気分になりつつも、起きる。
嫌な寝起きだ。
せっかく寝てたのに…
食事か?
………と思ったが違うようだな…。
「なんだ。」
「先日までずっと長州のことに関しての拷問をしていた志摩に
今さっきお前の事を尋ねたら、素直にスルスルと吐いたさ!!
志摩の仲間で長州の間者だと!!!」
なんだと!?
ふざけるな!
「違うっ!」
「違うわけないだろう!
さぁ、来い!!」
どうしてだ、そんなわけないだろう!?
逆恨みか?
志摩にとっては、私のせいで壬生浪に捕まったようなもの…。
その恨みに、私を仲間だとでっち上げて、復讐するつもりか!?!?
くそっ、これじゃあ、拷問行きじゃないか!!
私は、なにも知らないから、死ねもしない!
どうすれば…、この危機を、この状況を一気に巻き返す策はないのかっ!?
あぁ……