嘘、鬼よ。












「ぐっ…!」




地面に叩きつけられ、口のなかに砂利が入る。


さっきは薄暗くてよく見えなかったが、私をここまで連れてきたのは土方のようだ。


どうやらここは、拷問部屋のよう。





「さぁ、吐け!
長州の野郎共は何を考えている!?」



「知らなっ…!!」




……っ。


すごい衝撃だ…。

一瞬視界が真っ暗になるくらい。


何されたかわからなかった。

私は今、殴られたのか。





「ほかにも仲間が要るんだろう?
言えよ。
どこで、会合を開いてるんだ!?」



そんなの知らない。



私が知ってるわけないだろう。





黙っていると、手首をすごい力で握られた。

くっ…

「いえっつってんだろうが!!」



「っああああああああああ!!!!」



痛い…

普通の人間なら曲がらない方向に勢いよく曲げられた手首。




折れたか?

ギリギリだな…。

もしかしたら、折れてるかも………




「ほら、吐けよっ!」



ぐでんぐでんとした私の左手。

よかった、利き手じゃなくて。





「黙ってるつもりか?」

「私は、知らないといっている!!」



「まだそんなことをいうか!」

「ぐはっ!」




「長州の会合はどこで開かれてるんだよ!」


「ケホッ…ケホッケホッ…ハァ……ハァ…」



ど、うやら、吐血してしまったようだ。

蹴りが鳩尾ヒット…



内臓やられたかも









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