嘘、鬼よ。
「嘘八百をさも真実かのようにつらつら並べるな…」
さすが、沖田総司…。
こんなその場しのぎのような言い訳バレるか。
ここは、押しきるかな
「いえ、私は、旅人だ。
いつもなら宿を借りているんだ。」
「そうですか、では、ここに泊まると良いですよ。
宿を借りるくらいなら、ここにいてくださって構いません。
お金もかかりませんし、三食寝床つきで
「いい。」
「は?」
「いいといってるんだ。
泊まらない。」
これ以上こんなところに居たら、気が滅入ってしまいそうだし
「何故ですか、旅人ならタダで泊まれるなんて飛んで喜ぶことでしょう?
怪しいですね」
どうしようか…
「それに、やはりあなたは何処と無く怪しい。
目がなにか嘘をついているでしょう?
話してください」
そんな私に追い討ちをかけるのように畳み掛けてくる沖田。
「もし、私が真実を話してきっと信じてもらえない」
真実を…
「そんなの話してみなければわからないでしょう」
わかるよ。
きっと信じてくれない…。
でもここで、真実を話したとして切り捨てられても、仕方がないこと。
この時代に飛ばされたときから死ぬ覚悟はついている。
「じゃあ話させてもらう」