嘘、鬼よ。
【8】
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芹沢がなくなって数日。
もう全てが何事もなかったかのように事が流れている。
芹沢の暗殺行った犯人は長人の仕業として捜索はしているが、形だけで探していないも同じようなこと。
初めは沈んでいた者たちも立ち上がり、きちんと生活をしている。
勿論私もその1人。
……のように見えているはず。
いや、初めから沈んでいるようにも見えなかっただろうな。
自分でも沈んでいるのかも分からない。
このモヤモヤとした気持ちは、芹沢が亡くなった日からずっと変わらないでいる。
自分を見繕うのは得意だし、嘘をつくのも下手じゃない。
周りからみたら、私はなにも気にしていないように見えるだろう。
「三冷さぁん♪」
「なんだ、沖田。」
いつものように縁側でぼーっとしていたところを、沖田に邪魔される。
全く、空気読めよ。
心のなかで毒づく。
勿論声に出しても良いものの、あとあと面倒なので口にはしない。