調○彼女
「いや、長く付き合ったり、深い関係の人は気にならなかったりするかもしれないけど、付き合ってもいない人のを希望するっていうのはちょっと…」

だよね…

鮭はどんどん小さくなっていた。

「断ったんでしょ?犬に噛まれたと思って、忘れなよ!」

コクリと頷いた。

「あれー?光先輩だー!」

後ろの席の女の子達が校庭を指差していた。
私の心臓がビョーンと脳みそまで飛び上がった。

つられて私達が校庭を見ると、ポカポカ陽気の中友達と無邪気な顔をしてサッカーする先輩がいた。

可愛いーとか、素敵ーとか歓声があがる…

みなさーん、彼は変態ですよ〜、危険人物ですよ〜、心の中で大声を出してみた。

でもやっぱり、あの可愛さに目を奪われてしまった…
ドキドキしながら…

…あー、ギザカワユス…

あんな事が無ければ、後ろの子達の様に騒げたのかな?

まあ、あの日話すまで先輩の事よく知らなかったんだけどね

私は進んでいなかったご飯に手を付けた。

「マスコット先輩はずっと彼女いないよね。すごいシャイだって聞いたけど」

凜が不思議そうに先輩を見ていた。

シャイなんてもんじゃない!
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