調○彼女
私はその声の主にぎょっとした!

ヤメテ!来ないで!心臓壊れるからー!

「おー今度はマスコットか。」

「光クン、土まみれだよー。」

えへへと照れ笑いする

アンタ誰!?そんな人間じゃないくせに!!!

私は真っ赤になる顔をプリントで隠し、「それでは失礼します、ありがとうございました」と踵を返した。

「お?何だ?マスコットー、可憐ちゃんになんかしたのか?避けられてるぞ〜」

ぎゃー!やめてー、振らないでそんな話!
先輩、キスしたとか言わないでくださいねー!!

「いや、実はこの前見ちゃったんですよ。温室の近くで、結城さんがタ…」

「先輩!!」

私は振り返ってヒカリ先輩を制止した。
言わないで!

先輩達が私の大きな声と不安な顔を、驚いたように見ていた。

ヒカリ先輩はニヤリとした。

「他校生にナンパされてたんですよ。ソレもしつこく。だから、その…とっさに彼氏のふりを…」

先輩の顔が赤くなる。

「結城さん、そっから恥ずかしいみたいで、目を合わせてくれないんですよ〜」

私はキョトンとしてしまった。
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