調○彼女
「私、名前でよくいじめられたよ…」

私は数々のバカにされた言葉を清士に伝えた

「なんだ、それなら今度から『私はあなたのお姫様じゃくて、パパのお姫様だから!』って言ってやりなさい!」

はい?パパ?どなたの事ですかね?一度も呼んだ事ありませんが…
私…今絶対こんな顔

(‐‐;)


はははと笑いながら上機嫌でリビングに戻っていく清士

酔っ払ってるのか?あいつ
…髪、薄くなったな…

私の数々あるコンプレックスの中で大きな割合を占めていたもの、それが名前。
小さい頃からからかわれ、『名前負け』という言葉が一番嫌いだった

小学生の頃には両親が喧嘩を始めるようになり、私の行き場のない不安やストレスが私を狂わせるようになった

私は先生が押し付け合うほどの問題児になってしまっていた

何回母親は学校に呼び出されてたんだろうな…

一番やらかした事は学級崩壊だったな、

私は勉強を中断して、小学校の卒業アルバムを出した。そこには今とは別人の私がいる…

小学生のくせに茶髪で、何もかもつまらないような顔…

これが私の裏の顔……

−−封印したもう一人の私−−
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