調○彼女
私はこの街の中学を調べ、この桃聖を見つけた。
選んだ理由は、高校受験が無いことと、私立なんだけど授業料がさ程高くない事だった。
それは、この中高一貫制度の導入を県が前向きに考え、試験的に様子を見るために援助しているからだ。校風は私立だけど、金額は公立のようなもの…
なおかつ制服は有名デザイナーのものだし、髪型とか自由だし、一応進学校で共学。倍率はとんでもなく高くて私は焦った…

当時の担任の節子を脅して(あぁ、節子元気かな…)迷惑をかけないことを条件に、内申書に『大人しくて良い生徒』を前面に書かせて受験対策を取り、家庭教師を付けてもらって必死に頑張った…


私はヒメの名に相応しい人間に成る為に『清楚可憐な乙女』をテレビや映画で勉強し、演じている。

『名は体を表す』

人からこう思われることが私の目標…

私が造り上げた自分

それなのに、たった一度の過ち…そう!魔がさしただけだった一回を先輩に見られちゃうなんて…
あぁーぁ、マジオワッてる…

…アレ?……そうか!

私は先輩から解放される方法を思い付いた!!

つい嬉しくなって、鼻歌を歌っちゃいながら、私はアルバムを閉じた。
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