調○彼女
「…え?」

「お願い!お願い!!結城さんの事、ずっーっと好きだったんだけど、このまま終わるんじゃ寂し過ぎる!」

「そんな事言われても…」

「お願いします!ちょっとだけ!ね?」

先輩が私の肩を無理矢理掴んで近づいてくる…

やだ…逃げられない!!

顔がどんどん近づいてくる!

嫌!無理!絶対無理!!!


嫌だ!ヒカリ先輩じゃなきゃ嫌だ!!!


え!!!???わ、私…

そう思った瞬間、涙が一気に溢れてきた…

「コォラー!そこの5年サッカー部!!何やってんだコラ!」

突然上から声がして二人で上を見上げた

6年生の先輩達が教科書を丸めて、注意してくれていた

「その子は汚い手で触っちゃダメな子なんだぞー」

そうこうしてる間に、携帯片手に走って来た先輩が、私を守るようにこの先輩から引き離してくれた。

きっと上の先輩達が、近くに居た誰かを呼んでくれたんだろう…
温かかった…、有り難かった…
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