調○彼女
「…あ、あの…私に出来ることでしたら…」

「…じゃあさ、これから毎日放課後にここに来て!」

「え?毎日?」

「そう、結城さんって彼氏いなかったよね?」

「…は、はい」

な、何で今それを確認するんだろう?

「…好きな人とかは?」

「いません…けど」

「じゃあいいや、明日から俺に付き合って頂戴!それで見逃してあげる」

「? あ、ありがとうございます」

あの時は宿題か何かの手伝いとか、ただ話し相手になるくらいしか考えてなかった…
まさか先輩にあんな趣味があって、私がそれを試されたりすることになるなんて……

思いもよらなかった…




それでも楽しかったし、好きになってしまった…

背中を摩ってくれる手が優しくて、あんな事をした私を心配してくれたから…

優しかった…

ちゃんとずっと優しかった…

だから好きだった…



先輩が私を誰かの代わりにしていたとしても…………
< 71 / 89 >

この作品をシェア

pagetop