調○彼女
…私、受験から上品に振る舞う練習をしてた…女の子らしくするために…

しかもグミ!!

そうだ!私、学校近くのコンビニでトイレに入って、申し訳ないから適当におやつを買ったんだ…

それがあのグミだったなんて…

しかもハンカチ…女の子らしい物を使おうと買って、受験の日に初めて袋から出したんだ…

グミもハンカチも私には愛着の無いもの…

でも先輩にとったら、私の唯一の所有物…

だから先輩は私の前で…





「合格発表の日に、ヒメの番号を見つけて、いざ入学式で声かけたら覚えられてないし…」

ギクッ!!

「すみません…」


「俺、何回も声をかけようとしたんだけど…ダメだった…」

先輩が苦笑する

先輩…本当に私なの!?ホントに本当??

これって夢じゃないよね…

「ヒメ…泣かせてごめん…あと辛い想いさせてごめん…」

先輩…

「あの時、ちゃんと話をしておけば良かったな…
ヒメの事が好きだって…
あの時はまだ自信が無かったから…」

あの時から私は先輩の話をズラして聞いてしまっていた…

ちゃんと聞いていれば、幸せな話だったのに…

私の勘違いのせいで…

「ごめんなさい」
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