3度目の結婚
リビングで、お茶を頂いていると、お義父さんが

「隆、向こうの家には挨拶に行ったのか?」

「いや、まだなんだ。6月は、ずっとひなたとも時間が
 合わなくて、第一、俺の休みが殆どなかったから。
 ただ、一緒に住むにあてって、お義母さんとは
 話をした。今年の旧盆に、挨拶に行くことにした。」

「すまないね、ひなたちゃん。隆の我儘で、一緒に住む
 事にしたんだろ。本当に、いつもそうなんだよ。
 自分が、したい・欲しい・と思ったら、手に入るまで
 やるんだよ。子供の時から変わらないからな!」

「ちょ、親父、何言ってんだよ!」

「あら、本当の事じゃない。私、最初に、釘刺したわよね。
 今まで隆が付き合ってきたような子とは違うから、
 手は出さないでね!って言ったのに。次の日にすぐデート
 するなんて・・・・。実際、ひなたをずっと紹介
 しなかったのは、隆の『ド・ストライク』なのが分かった
 からなのに。あー、紹介するんじゃなかった。」

「えっ、隆さんが今まで付き合って来た人って・・・。」

「そう、ひなたとは、正反対の女が殆どよ。何せ、本気で
 女を好きになったことがないからね、隆は。」

「綾さんは・・・・?」

「綾さんは、押し切られたのよ!隆は、基本、後腐れの
 ない関係しか、してこなかったから!」

「姉貴、もうーいいだろ(苦笑)」

隆さんは、不貞腐れながら言った。

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