3度目の結婚
あの後、そのまま隆さんに抱かれ、気が付いたら
8時になっていた。

気怠い体を起こし、リビングへ向かうと隆さんが

「お腹すいただろ。これ、食べよう」

と、チャーハンを作ってくれていた。

「ありがとう。でも、初めてね。隆さんが作ってくれるなんて」

「俺だって、やれば出来るさ! たぶん・・・・・。」

「「いただきます」」パクッ

「ん・・・・・・。」

「どうした?不味いか?」

「ん、不味いというよりは、味がしない?・・・。」

「えっ、・・・・・。 まぁーこんなこともあるさ・・・。」

「でも、ありがとう。私のために作ってくれて、嬉しい。」

隆さんは、真っ赤な顔をして『おぉー』と照れていた。

食事も終わり、二人でお風呂に入った。

二人で湯船に浸かりながら、

「ねぇー、私、今度婦人科へ行ってみようかと思うんだけど」

「そうだな、生理不順があるから、一度行って来た方がいいな」

「どこの病院がいい?出来たら、女医さんがいいんだけど」

「だったら、俺の元職場の病院がいいよ。ひなたが外来で
 診てくれた野口先生、いただろ?あれ、俺の同期なんだが
 嫁さんが、婦人科の先生なんだよ。彼女は、腕もいいし
 女性だから、他の男が診るなんて、俺は許せん!」

「ハハハッ、わかった。じゃー早めに予定立てて、予約
 するね。」

「その時は、俺も一緒に行くから。」

「いいよ、一人で大丈夫だよ」

「いいの。行くの!」
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