3度目の結婚

綾の恋

side AYA

隆の子供が生まれて、ひなたさんも、順調に回復し、
少し落ち着いたその日、仕事を終え、帰ろうとしていたら

「伊藤先生、今帰りですか？」

「あっ、高橋先生。お疲れ様です。」

「伊藤先生、この後、予定は？」

「別にないわよ。帰って寝るだけよ」

「じゃー、ご飯食べに行きましょう！」

と、高橋先生は、私の腕を引っ張って、ずんずん歩いて行った。

連れてこられたところは、『焼き鳥屋』それもかなり、年季の
入った店・・・・・。

「伊藤先生、嫌いなものはありますか？」

「えっ、ないわよ。なんでも食べるわよ。」

「じゃー大将、適当に持ってきて。あと、生２つ」

「あいよ！」

急に連れて来られて、それも今まで入った事もないような
年季の入った焼き鳥屋・・・・・。

「「かんぱーい」」

「わぁー、この焼き鳥、美味しい！初めて食べたわ」

「そーですか。良かった。ゴクゴク、わぁー美味い！」

「しかし、急に、どうしたんですか？私なんか誘って？」

「えっ、急じゃないですよ。今まで、チャンスを狙って
　いたんですよ！なんてったって、我病院のマドンナですから」

「えっ、マドンナ？こんなおばさんを・・・・・ケラケラ」

「えっ、知らないんですか？伊藤先生は、バツ１でも、綺麗だし
　スタイルもバツグンで、頭も切れる。いう事ないじゃないですか」

「フフフッ、ありがとう。そんな風に見られていたなんて
　年甲斐もなく、嬉しいわ」