3度目の結婚

気が付くと、お昼近かった。

隣には、和希はおらず、キッチンからいい匂いがしてきた。

「おっ、目が覚めた。こっちでご飯にしょう！お腹すいたでしょ」

「うん・・・。」

和希は、とりあえず自分のシャツを私に差出、仕方ないので
それを着て、リビングに行った。

テーブルには、オムライスとスープがあって、二人で食べた。

「これ、高橋先生が作ったの？」

「そうだよ。ちなみに高橋先生じゃないでしょ。和希でしょ」

「・・・・・。あのー、昨日は・・・・・。」

「もしかして、覚えてないの？」

「うん。焼き鳥屋で飲んで食べていたのは、記憶があるんだけど
　その後から、ないの・・・・。ごめん。」

「しょうがないなー。あの後、綾は、飲みすぎたから、帰る！って
　いって、タクシー拾って乗ったまでは良かったんだけど・・・
　タクシーに乗ったら、すぐに眠ってしまって・・・。綾の家は
　知らないし、仕方ないから家に連れてきた。
　そしたら、起きて、綾が泣き始めたんだよ・・・。」

「えっ、泣いたの？」

「うん、そうだよ！　それも、『隆のバカ』ってね」

「あちゃー・・・。ごめん、迷惑かけたね・・・・ハァー」

「泣いた綾も可愛かったよ！」

「・・・・・・・・。」

「それから、絡みだして、俺に迫ったんだよ。クククッ
　『私を抱きなさいよ』ってね！『酔っているから駄目だ』って
　言っても聞かなくて、終いには『どうせ私は、仕事しかできない
　女よ。誰も、恋人にしたくないのよ』って叫び始めちゃって
　『そんなに言うなら、後悔するなよ』って言って、綾を
　頂いたんだよ。クククッ　少しは思い出したかな？」