3度目の結婚
「どうすることにしたの?」

「うん、俺、やっぱり医者になる。そして総合医、ジェネラリストを
 目指そうと思うんだ・・・。」

「総合医・・・・・。そっか、決めたんだね!」

「おぉー、だから医学部に合格できるように、頑張るわ!」

「お互い、頑張ろうね・・・・。」

と、凛は言ってくれたが、心なしか落ち込んでいるように見えた・・・。

でもその時は、自分の事で、いっぱいだったので、凛のサインを
見逃してしまった・・・・。

そして寝る前に、京香ちゃんに、総合医を目指すことにした。
と、メールで連絡したら、『お互い頑張ろうね!』って返事が
返ってきた。

翌日、日曜日に親父と母さんに、総合医を目指すことを告げた。

それから、俺は、必死になって、勉強し、医学部を目指した。

京香ちゃんとは、それからちょくちょく連絡を取り合い、
たまに学校帰りに待ち合わせして、会ったりしている。

「京香ちゃん、受ける大学は決まったの?」

「うん、シカゴにしようかと思っているの・・・。」

「そっか、4年間は、アメリカだね・・・・。」

「うん、でも頑張って、早く資格が取れれば、早く帰ってくるから・・・。」

「俺も、6年間、頑張るよ! 総合診療科のある大学を受験することに
 したんだ・・・。」

「・・・・・・・・。そっか・・・・・。」

「京香ちゃん、もし、何年後かに帰って来て、お互いまだ好きだったら
 付き合って欲しい! 未来への約束をしてくれないか?」

「・・・・。うん、私が帰って来たら、付き合って下さい」ポロ・ポロ

京香ちゃんは、大粒の涙をポロポロと零しながら、返事をくれた。

「京香・・・・。好きだよ。お互い、自分たちの夢を叶えような!」

「うん!」

そして二人の唇が重なりあった。
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