3度目の結婚
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」

「凛、言わないと、何も解決しないぞ」

「・・・・・樹君、付き合っている女がいたんだね・・・・。」

「えっ・・・。付き合っている女なんて、いないぞ!」

「うそ、だって見たんだもん!」

「何を見たんだ?」

もう私の涙は、限界だった・・。ポロポロと零れ落ち、言葉も
上手く発せないほど涙が、出てきた。

「この・・あ・い・だ・・きれいな・・女の・人と・・ラブホに
 入って・・行くの・・を・・見たんだもん!」

「えっ・・・・・。」

「私が、子供だったから、樹君からお嫁さんに!って言われて
 本気にしたのが、バカだっただけだよ!だから、もういいでしょ!」

ポロポロと、涙は止まることを知らないかの如く、零れ落ちる。

「凛・・・・・。それは、違うんだ!」

「何が違うのよ。だって樹君は、私の事、妹くらいにしか思って
 ないでしょ! だったら、ほっといてよ!」

そう言って、樹君の部屋から出ようとしたが、樹君に引き寄せられて
抱きしめられてしまった。

「ごめん、見られていたなんて・・・。でもこれだけは言っておく。
 俺は、凛、本当にお前の事が好きだ。」

「だったら、何で・・・・?」

「凛、俺も男だ。生理現象っていうのがある。今まで、さすがに
 誰とも付き合ってないって事はない。でも、どうしても付き合っても
 凛と比べてしまって、結局、上手くいかなかったんだ・・・。
 だから、最近は、誰かと付き合うことはしてない。でもセックスが
 したくなったら、そうゆう相手は、いるんだ・・。
 軽蔑するか?凛・・。」

私は、呆然と樹君の話を聞いていた。

「・・・。軽蔑するか?って聞かれたら、正直わからない。
 でも、出来るんなら、そういうことは、私以外とはしないで
 欲しい・・・・。」

「凛・・・・。」
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