3度目の結婚
俺は、ひなたにキスを落とした。

最初は、ついばむように軽く、2回目は深いキス
をした。

「あっ・・・・・ふっ・・ん・・・・」

抱き寄せていた、ひなたの体が崩れそうになって
あわてて、しっかり抱き寄せ支えた。

「ひなた、大丈夫か?まさかキスが初めてのわけは
 ないよな?クックックッ」

真っ赤に顔になったひなたが、叫んだ。

「初めてじゃありません。・・・・。ただ、今まで
 キスは、好きではなかったんです。
 なんか、キスは、気持ち悪い気がしてて・・・・。
 でも、隆さんとのキスは・・・。気持ちがよかった
 ・・・・・・・。」

まずい、このままひなたを、押し倒したくなってしまった。

だが、その前に、綾の事を話しておかないと、
たぶん気にするだろうから、話しておかないと。

「ひなた、来月から、元妻の綾が、同じ病院に来ることに
 なった。ただ、はっきり言うが、俺は、未練もなにも
 綾には気持ちを持ってはいないから、安心しろ。」

「えっ、前の奥さんが、同僚になるんですか!?」

「あー、でも1か月だけだ。科も違うから、ほとんど
 一緒に仕事をすることはない。」

「わかりました。何かあったら必ず教えてくださいね」

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