3度目の結婚
「実は、離婚の原因は、もう一つあって、
 苦手なんです、セックスが・・・・・。」

「・・・・・・・。」

「私、不感症なんだと思います・・・・・。
 ごめんなさい、それでもいいですか?
 私なんかじゃ、隆さんを・・・・、その・・・・
 満足させられないと思うんです。」

恥ずかしいのと悲しいのと入り混じった感情で、
私は、涙が出そうなのを堪え、隆さんの顔を見た。

「・・・・・。ひなた」

「ごめんなさい、不感症の女なんて、やはりダメですよね
 大丈夫ですよ。私、隆さんを好きになれただけでも
 十分ですから・・・・。」

「ひなた、不感症だって誰に言われた?」

「えっ、誰にも言われてません。ただ今までは、行為そのものが
 痛くて、気持ちいいなんて思ったことがないんです。
 だからキスも、好きじゃなかった・・・・。」

もう、涙が頬を伝い、ポロポロと零れてきた。

「ひなた、大丈夫だ。俺とのキスできちんと感じただろ
 お前は不感症なんかじゃない。ただ前の旦那達が
 下手だっただけだ。俺がちゃんと感じさせてやる」

私は、隆さんに抱きついた。

そして、優しい・優しいキスが降ってきた。
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