3度目の結婚
side TAKASI

ひなたから山菜パーティーのお誘いを受けた。

もともと好き嫌いはないが、山菜は時期ものだし、
なかなか手に入らない。

たまに小料理屋で食べるくらいだ。

だから、どんな料理が出てくるのか、今から楽しみだった。

日曜日、俺は、高橋に申し送りをし、病院の玄関へ向かった。

「隆、今帰り?」

「なんだ、綾、何でいるんだ?」

「明日からの打ち合わせで、来たのよ。明日からは同僚よ
 よろしくね。ところで、まっすぐ帰るの?」

「いや、姉貴の所に行く」

「えっ、幸恵さん! 元気にしてる? 会いたいなー」

俺は、嫌な予感がしながら

「あー、元気にしている。じゃー、俺、急ぐから」

と踵を返して、歩き始めたら、綾に腕をつかまれた。

「待って、私も行く!」

「はぁー? 今日は駄目だ。姉貴だけじゃないんだ。
 お客がいる。」

「えっ、大丈夫よ。それに幸恵さん、マンション変わってないんでしょ
 今、隆が連れてってくれなくても、私、押しかけるわよ」
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