3度目の結婚
その様子を綾さんが見ていて、

「あなたが、隆の今の彼女ね!」

と、明るく言われた。

「はい、お付き合いさせていただいてます。」

「そぉー・・・・。」

綾さんは、複雑そうな顔をしていたが、料理も途中だったので
私はキッチンへ戻った。

しばらくして、隆さんが戻ってきた。

料理も出来上がったので、皆で席について
乾杯をした。

「「「「「かんぱ~い」」」」」

今日は、いろんな山菜が来たので、まずは定番の天ぷら。

そして胡麻和え。おひたし。山菜ごはん。

山菜サラダ。天ぷらは、山菜だけだと寂しいので、白身魚の天ぷらも
揚げた。

そうそう山菜の煮つけもだした。そしてふき味噌を母が春先に
作っておいたものもだした。

本当に山菜のオンパレードだ。

雪解けから始まる山菜シーズン。

田舎の母や弟、叔父さん達が挙って取りに行く。

毎年私は、おこぼれをもらう。

「「美味しーい」」

「美味い、さすがひなただな。」

「本当に美味しいわ、アメリカでは食べられないもの」

皆が、喜んでくれてうれしかった。

「ひなた、あなたエステシャンより、料理人の方がいいんじゃないの!?」

「えー、幸恵さん、今頃それはないですよ。今まで一生懸命頑張ったのに
 ブゥー」
と、頬をふくらました。

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