3度目の結婚
ワイワイしながら、楽しく時間を過ごした。

最初、綾さんが来ると聞いたときは、ちょっと
気分が下降気味だったが、結構平気な自分がいた。

ところが・・・・。

「ところで、綾さん、何で日本に帰って来たの?
 向こうで何かあったの?」と幸恵さんが聞いた。

「あー、別にアメリカは、すっごく勉強になりました。
 ただ・・・・。実は、私、40を目の前にして、
 どうしてもやりたいことがあって・・・・・。」

「なに? あなたなら、なんでもできるでしょ!」

「ねー、隆、私と撚りを戻さない?」

「ぶっ・・・。なんだ急に。お前、自分でなに言っているか
 わかっているのか?」

私は、呆然と会話を聞いていた。

「私ね、子供が欲しいの。でも誰の子供でもいいわけじゃ
 ないの。隆との子供なら、私たちの遺伝子を受け継ぐから
 きっと優秀な子供が出来ると思うし、それにアメリカに
 行ってわかったの。私には隆しかいないって。
 だから、ひなたさんには、申し訳ないけど、撚りを
 もどしましょ!」

「バカも休み休み言え!俺は、ひなたと別れるつもりは
 ない!誰かほかの相手を捜すんだな。」

「じゃー、結婚はしなくていいから、精子だけ頂戴!
 お願い、隆!」

「はぁー、お前、頭可笑しくなったのか?俺の子供は
 ひなたが生むんだ。お前じゃない。いい加減にしろ」

隆さんは、最後は怒鳴っていた。
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