センパイとワタシ
「あーっもうっ!!」
え?
センパイ、顔赤くなってる?
「!!」
センパイの大きな手が私の頭に伸びてきて…
そしてぐちゃぐちゃにかき乱し始めた。
「ひゃっ?!」
「悪かったよ…」
「ちょっ…センパイ髪が乱れますっ!」
そんな顔して…
なんで、私の髪をぐしゃぐしゃにするんですか?
…もしかして、本気で怒ってる?!
「センパ…」
「ここの体育祭の練習初めてなんだし疲れるよな!…器小っちゃくてごめんな」
一体何を言いたいの?
器が小っちゃいって何のこと?
いろいろ考えているとセンパイが自分の前髪をクシャっとかき上げてボソリと呟いた。
「連絡来なかったからって一人で拗ねて…カッコ悪ぃ…」
へっ?
…胸がドキリと音を立てた。