センパイとワタシ



「は!?違うけど!!」


 そんなこと思わないし。

 っていうか、気づいてないのかな。

 去年だって今頃3年生は…


 って、そうか!

 未来ちゃんは去年ここの学校にいなかったのか。

 だから分かってないんだ!



「あのね、オレ体育祭の応援団だから、今日から体育祭に向けていろいろと準備があるんだよ。それで今まで以上に遅くなっちゃうから、ね?」

「…はい。分かりました」


 少しだけ寂しそうな未来ちゃんの顔に胸が痛んだ。

 だからオレは必死に自分の寂しさを顔に出さないように気をつけて、笑顔を作った。


「ごめんね、ありがとう」 

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