センパイとワタシ
 
 

 …そうだった。

 未来ちゃんは先に帰ってるんだった。

 出しかけたケータイを再びポケットに入れなおすのが…なんとなく切なかった。


「・・・・・」

 

 やべ。

 なんだか無性に寂しくなってきた。

 …無理にでも元気出さないと、またすぐ見抜かれて心配かけるよな。


「ほら、みんなさっさと帰れよ~!」


 できるだけいつもの調子で話しながら席を立つ。


「うい~」

「団長お疲れ!」

「また明日頑張ろうね!」

「お~!」

 

 一言残してから教室を出た。

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