センパイとワタシ
『センパイに迷惑かけたくなかったんです』
…また、そんなこと言って。
まったく、未来ちゃんは天然なんだろうか。
急にそんなこと言われるオレの身にもなれよ。
反応に…困るだろ。
「未来ちゃん、ずるいわ」
『え?何でですか?!』
「言うことが…めっちゃ可愛い」
…未来ちゃんが黙った。
きっとケータイの向こう側で照れてるんだ。
やられたことは、やり返さなきゃな~!
「ま~た照れて!初々しいなぁ~」
『またからかいましたね~っ?!』
「ん?何のこと?…そうだった!もうオレ風呂入らなきゃいけないんだ!」
『言い逃げですかっ!?…あっ、センパイ!』
ん?
なんだろ、何かあったのかな?
『明日、何時の電車で行きますか?』
「オレ?始発だよ」
『分かりました。明日も頑張ってくださいね。…おやすみなさい』
「サンキューな。おやすみ」
・・・ツーツーツー・・・