センパイとワタシ

「これからセンパイの分まで朝とお昼のお弁当作りましょうか?」

「え?!」


 そんな、さすがにそんな迷惑かけられないだろ。

 そう思うのに…ついつい甘えたくなる。


「気にしなくていいよ、どうにかするから!」

「…あの、私のこと考えてません?」

「え」


 何でみんなオレの考えてることが分かるんだろう?

 そんなにオレ顔に出るのかなぁ?


「センパイ、私にとってお弁当を作る量が一人分から二人分に変わるくらい何てことないですよ!」

「でも…」

「それに、私が作ってくれたお弁当を美味しいって言ってくれる人がいたら…すごく嬉しいと思うんです。」



 なんだよ、それ。

 そんなこと言われたら断れない。


 わざと言ってくれてるのかもしれない。

 …でも、正直めちゃくちゃ助かるから。

 甘えてもいいよな?



「じゃ、お願いしようかな」

「はいっ!」


 さっきの言葉ウソじゃないみたいだな。

 笑顔が、輝いて見える…。



「さてと、じゃあ学校でも頑張りますか!」

「はい!センパイ頑張ってくださいね!!」

「おうっ!」



 未来ちゃんは団長のオレを見てどう思うだろう?

 そんなことがなんとなく楽しみに思えた。




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