あそこの姫は逃走中
「魔希!!とにかく化けるぞ!!」
「うん!!でもそう長く続かないよ?」
「大丈夫だ、もし解けても俺がなんとかする」
魔死は子供のように無邪気な顔で悪だくみをしていた。
まぁ、魔死が大丈夫っていうから大丈夫だよね?
「いくよ?…………ドロン!!」
すると、全く違う人になった。
あ、この格好以外と動きやすいかも。
さっき木に登ってたとき、すごくべったりしていた女の子と男の子のことを思って化けた。
茶色の上着に白いのを着ていて、黒のヒラヒラのスカートだ。風が吹けばすぐパンツが見えそう…。
一方、魔死はあたしの服とデザインがにていて、あたしのヒラヒラじゃなくてズボンをはいている。
もし、この顔が魔死だったらさぞかしカッコいいんだろうなぁ。
「んじゃあ行くか」
「うん」