あそこの姫は逃走中

「おぉっと怖い怖い」

「これ以上、私にまとわりつかないで」

「しかし姫、俺たちは婚約者なんだぞ?なんなら「姫」じゃなくて「魔希」と呼んで欲しいのか?」


なぁにぃ?!私の名前をよんでいいのは私が許可した人しか呼んじゃいけないことになっている。


「あなたにそのような名前で呼ばれると吐き気がするわ」

「じゃあ俺のことは「蓮」と呼べ、いいか魔希?」


はぁあ?!なんで私があなたのいいなりにならないといけないの?


どれだけ裕福に育ったかまるわかりだわ。


「すいませんがあなたの名前は呼べないわ。さようなら」

「あっ、おい!!」


やっぱり私、この人と合わないわ。自己中心的だし、


こういう人が王様になるときっと奴隷たちはもっと貧乏になっちゃうわ…


そしたら魔死も……。


いかんいかん、部屋に戻って魔法陣の続きをしないと。




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