世界が終わる時の景色
おずおずと声を掛けてくる莉麻に、微笑みかける。
「よかったね、わかってくれて」
「そ、それは嬉しいしすっごい有難いし、
ていうかあの、…ありがとう…本当に」
「いいよ、別に」
「…でも…あの、いいの…?」
「何が?」
ネクタイスカーフを緩め、橋の手すり部分に寄り掛かる。
「あ、あれじゃ、私と付き合ってると思われるよ…」
ぼそぼそと恥ずかしそうに告げる彼女が、
かわいく思えて。
「…はっ、」
「な、何?何で笑うの?」
「いや、別に…、まぁ、別にいいんじゃない」