世界が終わる時の景色



「ねぇ、好きになってくれるんだよね?」

「…うん」


背の低い莉麻を見下ろす。

その手が、日向の胸元に伸びた。


「じゃあ…抱いてよ」

「…!」

「噂で聞いた事があるんだ。ふたりはいつも、

旧校舎のある場所で…エッチ、してるって」

「……」

「ねぇ、私ともしてよ。

先輩を抱いた場所で。先輩を抱いた身体で」


責め立てるような言葉。


「好きになってくれるんでしょ…?」


だけどその言葉は、弱気で。



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