世界が終わる時の景色
仕方ないと連れてきたのは、資料室。
他の女を抱くときに使っていた場所のひとつだ。
旧図書館には、連れて行けなかった。
ただでさえサボり癖があり体調を崩している、
保健室を嫌う志乃が、そこで寝ている可能性もあったから。
閲覧用の少し高めのテーブルに、
莉麻の華奢な身体を倒した。
「…初めて?」
小さな身体の震えに気づき、声をかける。
「…うん。でも、躊躇しないで」
「でも、初めてがこんな場所って、女の子は…」
「いいの」
言葉を遮り、自らネクタイを解く莉麻。
「日向くんだから、いいの」