世界が終わる時の景色
「南十字先輩が倒れたらしいぞ!!」
「「えっ?!」」
クラスがざわめく。
「…あのバカ…!」
小声で悪態をついてから、全速力で駆けだした。
志乃は学園内でも有名人だ。
それこそ倒れたなんてなれば、みんなが大騒ぎする。
保健室に向かい走っている最中も、
それらしき話題が耳を掠めた。
「志乃!!」
勢いよくドアを開けると、
そこに居たのは保険医と体育教師、
そして志乃のクラスの担任。