世界が終わる時の景色



「篠山くん…」


心配そうに目を細めた白石は、日向の背中をさする。


「では、後の事は頼みました」


体育教師が保健室を出て、
担任が日向に近づく。


「篠山、南十字は早退させた方がいいと思うんだが…」

「…はい。屋敷に連絡して迎えを頼みます。

僕も一緒に帰ります」

「…そうか。じゃあ手続きをしてくる」

「はい」


担任も退室し、保健室には眠る志乃、
白石、日向の3人だけになった。

日向は志乃に歩み寄り、ベッドの脇にしゃがみ込む。


「…志乃…」



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