世界が終わる時の景色



「…ん?」


志乃から離れて、テーブルに座った。


「…私、振られちゃうんでしょ?」

「…!」


悲しそうに目を細めて、それでもなお微笑む。


「最初からわかってたんだ。南十字先輩には勝てないって。

でも…ごめんね。大人しく諦めるなんて出来なかった。

みっともなくあがいて…困らせちゃったね」

「違う…違う!僕が悪いんだ…、

僕が莉麻を利用して、傷付けた。本当にごめ…」

「言わないで」


日向の謝罪は、凛とした声に遮られた。



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