世界が終わる時の景色



「いつぞやの仕返し」


悪戯げに笑ってみせた日向に、
志乃は頬を赤らめた。

続けて高いヒールに、派手なアクセを購入し、
渋る志乃に無理矢理身につけさせる。


「…うわ、ギャルみたい」

「失礼ね!」

「でも、かわいいよ」

「…このヒール高いわ。歩きにくい」

「手、繋げていいでしょ」


指先を絡ませて微笑んだ。


「…日向って背が高いのね。

当たり前だけど、この靴を履いてもっとそう思ったわ」

「そう?」



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