世界が終わる時の景色



「…え?」

「どれがいいかな。志乃は指が細いから、

華奢なデザインがいいと思うんだ」


困惑する志乃に構わず選び出す。

連れてきたのは、アクセサリーショップだ。

たくさんのリングが並ぶショーケース。


「ペアリング、よくない?」

「…!」


ふっと微笑んでみせれば、志乃は目を見開いて。


「…そう、ね。したいわ」


そう言って、目についた物を手にとっては指に嵌める。



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