世界が終わる時の景色



「普通の生活をして…普通の学校で。

普通に友達が居て、そうすれば僕らはきっと、

普通に恋人でいられる…」


志乃の細い首筋に、唇を落とした。


「…私には、生涯日向だけよ。

今も、この先の未来も、そのずっと先も」


日向の腕の中で身体の向きを変えた志乃は、
ぎゅうっと日向を抱き締めた。


「…死ぬなら…どこがいい?」

「…海がいいわ。海の見えるバルコニー」

「じゃあ夜だね。月を見よう」

「素敵ね」



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