世界が終わる時の景色
世界が終わる時の景色
「志乃はやっぱり、白が似合うね」
「日向は青が似合うわ」
汗ばみ、怠い身体を無理矢理起こしてシャワーを浴びた。
時計なんて今日一日ずっと見ていないから、
時間はわからないけれど。
月の位置からすると、空が白んでくるのも近い頃だろうか。
幸せな時間を過ごしている。
ベッドの上にある、
拳銃や大きな刃物がアンリアルである事を除けば。
「ねぇ、これって天体望遠鏡よね?」
「あぁ、うん、そう」
「星が好きだったの?」
「天体は好きだよ。ここにはよく、流星群を見に来てた」
「あぁ、なるほど」
志乃は天体望遠鏡を覗き込んでいる。