世界が終わる時の景色
去っていく記者達。
一度目を見合わせてから、渡されたポラに視線を落とした。
「あら、ほんと。こういうのをバカップルっていうのかしら?」
「だろうね。志乃くっつきすぎ」
「だって、あの人"寄り添って"って言ってたもの」
「なんか、普通のカップルみたいだね」
「…そうね。楽しいわ、こういうのも」
不意に目線が合って。
吸い込まれるように、唇が重なった。
「…そうだ志乃、夕食はどうする?屋敷に戻る?」
「私、ファミレスに行ってみたいわ」
「ファミレス?」
「ええ、一度行きたかったの」