世界が終わる時の景色



「いいのよ、気にしなくて。

ねぇ、だけどお願いは聞いてくれる?」

「…何でしょうか」

「今日は、貴方も一緒に車に乗って。

一緒に学校に行くの」

「…え?」

「いいじゃない、たまには。だめ?」


あざとい。

不安そうに細められた猫目は、
日向の顔を覗き込みじっと見つめている。


「…準備をして参ります」

「ええ。待ってるわ」


諦めたように、溜息混じりに呟いた言葉。

彼女は満足そうに微笑んだ。



―・・・



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