世界が終わる時の景色
もしも
「…はー…」
定例の使用人会議を終え、向かうのは志乃の部屋。
行く間に何度溜息を吐いたか、もう数えられない。
「…失礼致します」
時間的に着替え中かもしれない、という事を考慮し、
一応一声掛ける。
だけど案の定、彼女はまだベッドの中だ。
「…お嬢様、起きてください」
「…んー…?」
「お話がございます」
「…何よ…今日は休みなんだから、もっとゆっくり…」
「旦那様が帰って来られるそうです。
少なくとも今週中に」
「…え?」
寝惚け眼だった志乃の目が、ぱちりと開く。